2011年06月11日

終盤に追いつかれると言う事

 この日のJはあちらこちらで、終盤の得点が勝ち点を左右した。
 そして、我がベガルタも、またも終盤の味わい深い失点で、掴みかけていた勝ち点3が1になってしまった。今期、このような格好で終盤に勝ち点2を失った試合は、9試合を終えて早くも3試合目(いや昨期も含めれば何試合になるのか、考えるのも面倒くさい)。何かこう恒例化してくると、応援している我々も、1点差で勝っていても、「最後は追いつかれるだろうな」と言う想いから、段々と抜けられなくなりつつもある。

 特に今日に関しては、昨期までよく見受けられた手倉森氏の、能天気采配が見受けられたので、悔しさもひとしおだ。北朝鮮代表で相当疲労しているはずの梁を強行出場させ、最後の最後まで引っぱった。ヴィッセルの激しいチェックに角田が相当消耗しているにもかかわらず、中盤後方に元気な選手を起用しなかった。各選手に質を含めた運動量を要求するサッカーを狙っているにもかかわらず、そのあたりの几帳面な手当を怠ってしまった。そんなこんなにより、痛い目に会うのは昨期もよく見受けられた事態だな。
 このような試合を見せられると、去年同様、手倉森氏に「おいおい!」と言いたくなる。

 ただ、この3試合の失点の仕方にはそれぞれ相違がある事には注意すべきだろう。
セレッソ戦:終盤の時間稼ぎを怠り、パワープレイにやられ失点。
ジュビロ戦:せっかく突き放したものの、CB2人の軽率なミスから失点
ヴィッセル戦:後方選手の疲労を放置し、サイドから崩され失点
 つまりだ。再三終盤に追いつかれて悔しい想いをしているのだが、そのパタンは相当多様性があるのだ。昨期は、終盤あるいは後半に失点する事で失った勝ち点の多くは、手倉森氏の能天気采配によるものだった。けれども、今期は違う。今日は確かに氏の采配、特に選手交代に疑問は多かった。けれども、セレッソ戦やジュビロ戦のそれは、明らかに要因が違うものだ。
 大体、先週のナビスコでは、逆にロスタイムに交代出場の中島が劇的得点を決めて勝っているのだ(昨期の最終節も、ロスタイムに同点に追いつく試合だったな)。何か問題があれば、手倉森氏を責めるのは簡単だし、酒の肴としてはわかりやすいのだが、物事はそう単純なものではない。

 ただし、前半見事な攻撃から先制し、しかし後半追いつかれるのが、パタン化しているのは確か。そして、そこには間違いなく要因があるはずだ。
 やはり問題は、2点目が取れない事にあると思う。上記の3試合にしても、やはり後半に中村俊輔の「恐れ入りました」と言うクロスから追いつかれたマリノス戦にしても、前半にしっかりとリードを奪い、後半も守備を固めて落ち着いて戦い、再三逆襲速攻を機能させかけた。ところが、それにもかかわらず、その逆襲速攻から、どうしても追加点を取れず突き放せないのが問題なのだ(もっともジュビロ戦だけは、前半早々に2点をとって、楽勝ペースだったのだけれどね)。
 では、なぜ2点目が入らないのか。肉体的疲労とのバランスではなかろうか。上記したが、ベガルタのサッカーは、各選手に質を含めた運動量を強いるものだ。そして、前半ならば、各選手とも相当肉体的に無理が利くから、相当な確率で得点を決める事ができているが、後半には身体の利きが落ちて、敵陣で丁寧なシュートを打ち切れなくなるのではないかと。まあ1つの仮説として。
 そう言う視点からは、「フィニッシュ」能力が格段に高いマルキーニョスの補強は理にかなっていたのですけれどね(では、柳沢はどうかと言う、これまた実に愉しい酒の肴もあるのだが)。無い物ねだりをしても詮無き事なので、いかにそこを改善する工夫をするかが重要だ。今日の松下スタメン起用(あるいは太田のスーパーサブ起用)は、手倉森氏の1つの回答だったのではないか。今後の氏と選手達の創意工夫に期待したい。
 しかし、心配事も大きい。いよいよ次節からは、週2回の試合がはさまり始め、選手達の疲労は一層のものになっていくはずだ。しかも、ユアテックの照明がまだ復旧していないベガルタは、平日昼間の試合と言う「苦しい観客動員」と「高温多湿」の二重苦と戦う必要がある。さらに、昨期もそうだったが、夏場は運動量を維持しづらくなり、中々勝ち点を延ばせなくなる伝統?もある。

 もちろん悲観的な事ばかり語るのは意味がない。昨期と比べると、格段に選手の質も量も向上している。(色々文句を言わせてもらっているけれど)手倉森氏の丹念に積み上げるチーム作りは、順調に、いや格段に機能している。まだ若い監督が、淡々とチームの戦闘能力を高めている現状は、感動的ですらある。実際、いずれのチームもベガルタの組織的な守備、湧き出る速攻を怖れているのだから。そして、何のかの言って、まだ今期無敗なのは我々だけなのだ。
 不安も多々ある夏場だけれども、ここまで積み上げた質の高いサッカーを貫けば、必ずやよい成果が挙がるはずだ。いたずらに悲観する事も楽観する事もなく、でもサポータだから失敗も成功も大いに愉しみながら、紛れも無く史上最強の戦闘能力を持つに至った我がクラブが堂々とトップリーグを戦うのを、じっくりと見守って行きたい。
posted by 武藤文雄 at 23:50| Comment(1) | TrackBack(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>紛れも無く史上最強の戦闘能力を持つに至った>我がクラブが堂々とトップリーグを戦うのを、>じっくりと見守って行きたい。

全くその通りだと思いました。

3試合の失点の仕方について、とても勉強になりました!
Posted by 青豆 at 2011年06月14日 01:05
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