今期初ユアテック参戦となったFC東京戦の試合終盤、幾多の幸運が重なり、何と4対0でリード。アディショナルタイム間際、手倉森監督は負傷で長期離脱していた梁勇基をピッチに送りだした。
神様復活、場内熱狂、阿鼻叫喚、杜都最強、帝都崩落、我四敵零、首位独走、勝点伍差、得失七差、伝統暴嵐、皆揃横踊、梁勇基〜、奪取得点、梁勇基〜、梁勇基〜、奪取得点、梁勇基〜、梁勇基〜、奪取得点、梁勇基〜、梁勇基〜、奪取得点、梁勇基〜。
40年近くサッカーをたしなんできたが、こんな場面に遭遇できたのは初めてだ。そりゃ、控えに梁が入っているのを知ってから、試合前に友人たちと語り合ったよ。「同点で85分に梁を起用し、決勝点をとってもらって、梁勇基〜だ」、「いや、まだ梁に無理をさせてはいけない。先制して東京が前に出てきたところで、88分に逆襲から2点差にしたところで、起用して梁勇基〜だ」。そのような試合前の夢想が、それ以上に現実として到来するなんて。何か、うまく日本語化できないのがもどかしい。サッカーと言う麻薬に身も心も浸ってきたこの人生、こんな素敵な場面に遭遇できるなんて。
4対0と言う結果、そこに至る内容、いずれにもたっぷり満足していた。最高だった。だいたい、J2時代だって、4点差での快勝なんて、ほとんど記憶がない。そこに至るまでの見事な試合ぶりを堪能、飛び続けて足はつりそうだし、酸欠気味で頭痛はするし。これだけ愉しい約90分なんて、めったに味わえるものではない。そして、それがあの数分間のための前菜だったのだから。
今期初のユアテック詣でに成功したのは、私用の錯綜による幸運。このような信じがたい幸運に恵まれたのは、日ごろから、真面目に精進していたからだと、素直に思う事にするか。
ベガルタにとって幸運だったのは、FC東京がACLとJを両立させざるを得ず、さらに長期的視野でチーム作りを行っているために、この試合にフルパワーをかけられなかった事だ。
ここ3試合複数失点が続いていたものの、ベガルタの特長が稠密な組織守備にある事は言うまでもない。それが崩される典型的なパタンは、最前線でボールを保持され、後方からの多数の選手進出により、数的優位を作られる事だ。そして、FC東京は、ルーカス、平山と、最前線でボールを収める事に関しては最高峰の選手を2人も抱えている。それにも、かかわらず渡辺をスタメンで起用してきたのは、ポポビッチ氏としては「二兎を追う」がための、やむを得ない策だったのだろう。事実、渡辺にボールが入ると、ベガルタは鎌田、富田、角田が執拗にまとわりつきボールを奪取、そこを起点に再三速攻を仕掛ける事に成功した。さらに後半ルーカスが起用されたが、最前線ではなく中盤のフリーマンだったのも、ポポビッチ氏が、ACLの制覇を含め、より質の高いサッカーを目指すがゆえの選択だったのだろう。
また、序盤からベガルタが右サイド(ベガルタから見て)を執拗に狙っていたにも関わらず、ポポビッチ氏は我慢し続けた。チームバランスを崩さないために、米本なり高橋に無理にそこをカバーさせないのみならず、(ターンオーバ的にも)椋原を温存したのだから、その我慢強さは見事なものだ。おかげさまで、幾度も右からのえぐりで得点を重ねる事ができた訳だから、これまた何とも言えず幸運だった。
序盤から最前線から中盤まで走り回りプレスを継続していた大竹、ミスもあったが実にしたたかに関口と太田を止めていた米本を後半早々に交代させたのも、ポポビッチ氏の長期的視野が故だろう。さらに、ボランチを高橋1枚にしたのも、2点差をつけてリードし、逆襲速攻を狙うベガルタの思うつぼだったが、これも勇気あふれるギャンブルと言うもの。
長いリーグ戦、このような幸運に恵まれた事を素直を喜びたい。
さらに言うと、2点目だけは右サイドからの崩しが奏功した計画通りの得点だったが、それを除く3得点には、それぞれさらなる幸運があった。
1点目。アディショナルタイムも終わりに近づいたところで、ハーフウェイライン近傍からの鎌田のフリーキックから、東京オフサイドトラップを巧みに赤嶺が抜け出して決めたもの。後方の選手が長駆して、オフサイドトラップを破るのはよく見るが、赤嶺は最前線、普通このような抜け出しはオフサイドとなる。実際抜け出した瞬間は「ああオフサイドなのだろうな、それにしても副審が旗を挙げないのは何故だろう」と思って見ていた。で、赤嶺が、飛び出した権田を、落ち着いて破ってネットを揺らした時は、「ノーゴールなのだろうな」と思っていた。しかし、副審は旗をハーフウェイラインに向けた。実に間の抜けた、時間差のある歓喜だった。後から、映像を見たが、確かにオンサイドだったようだ(もちろん、私が見ればオンサイド、東京サポータの方から見ればオフサイド、と言う微妙な場面だった、ただあれだけ微妙な状況で東京のDF達の足が止まっていたのは不思議だったが)。
この直前に、ベガルタの菅井が負傷で動けなくなり、ピッチを去った。フリーキックを蹴ろうとしていた上本がベンチに向かって走ったので、「おお、もう残り時間もないのに、菅井が不在の守備ラインをどうするか、監督に相談するのか、感心、感心」と思ったのだが、単に上本は水を飲みにベンチに帰っただけだった。と言うような、微妙な時間が経過したため、結果的に東京守備陣の集中がやや欠けたところで、上記の赤嶺抜け出しだった訳だ。点取り屋としての赤嶺の充実を見た一撃だった。
3点目。右サイド奥深くに角田が進出。角田は、高橋のマークをかいくぐり、好クロス。張賢秀が1度ははね返すが、富田?がシュート、守備陣の裏で太田が受け、GKと1対1になり落ち着いて決めた。この場面、太田がパスを受けた瞬間、「ああ、オフサイドだ」と頭を抱えたのだが、どうして、どうして。角田のクロスに対応していた東京の高橋が、ようやくスライディングから立ち上がり、オフサイドライン後方から戻ろうとしていたのだ。高橋はこの日素晴らしいプレイを見せ中盤で再三我々の攻撃を摘み取っていたのだが、何とも不運だった。
やや厳しい言い方になるが、ここは森重の判断ミスだろう。張賢秀がはね返した直後、ラインを上げるのはセオリーではあるが、高橋の位置取りが頭に入っていなかったのだろうから。もちろん、高橋も反省すべき点はある。あそこは中央で何が起こっているかを見て、状況に応じてピッチ外に逃げる勇気も必要だった。もちろん、文句を言う筋合いではない。
4点目。点差が開き、3点差になったあたりで、東京GK権田が集中を欠いた雰囲気があった。バックパスを受けたキックが、随分と荒くなっていたのだ。4点目につながったフリーキックは、その典型。権田が丁寧にキックしていれば、問題なかったのだが、明らかなミスキック。そこにプレスをかけたベガルタが、フリーキック奪取に成功したもの。
権田は既に日本代表にも選ばれた経験のあるゴールキーパ。正直言って、ちょっと残念だった。まあ、これまた文句を言う筋合いではないけれど。
梁の復活も、もちろん大きい。
しかし、もう1つ重要なのは、朴柱成がフルタイム堅実な守備を見せ、石川ナオを相応に止めてくれた事だ。朴は序盤からミスも多く、得意のクロスも蹴り損ねが多く、目を覆うようなできだった。しかし、手倉森氏の指示だったのだろう、粘り強く石川ナオに対応していた。そして、前半半ば過ぎだったか、強引にせり上がってきた徳永に対し、見事な身体の入れ方で対応し、ゴールキックにした場面で、すっかり間合いに対する自信を取り戻したようだ。守備面の最大の頭痛だった左サイドに、この愉快な韓国人が帰ってきてくれた事は、とてもとても重要だ。
え、「思い上がりも、いい加減にしろ」って?
次節は敵地でサガン鳥栖戦。我が軍同様、ハードワークで1試合1試合丹念に勝ち点を積み上げている厄介な相手だ。難しい試合になるのは間違いない。しかも、このように大量点を取った試合の後は、まずい試合をする事例が多いのも確かだ。
しかし、私はサポータだ。思い上がる権利は持っている。
持っていないのは手倉森さんだ。快勝直後の試合だからこそ、リアリズムを発動させ、敵地とは言え勝ち点3を奪取してもらいたい。
2012年04月24日
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以上簡単ですが。。
オフサイド云々の話に限らず、主審の承認を得ずに意図的にピッチから離れた場合はイエローカード対象ですので推奨できません。意図的と思われないようにうまくやれ、という主張なのかもしれないですが。
まぁなんにせよ、今回の件でピッチ外に出るメリットはないと思います。
あ、誤審期待ならメリット有るかな(笑)
m9(^Д^)プギャー