2012年07月08日

そうか、7月でも勝てるのか

 ベガルタは敵地で、ヴィッセルに苦しみながら、1対0で勝利。何やら、史上初めてのJ1での7月勝利との事だが、本当に苦しい試合だった。
 
 序盤からヴィッセルは、ベガルタのボランチ角田と富田に非常に厳しいプレスをかけてきた。「後手を踏まされた」とでも言うのだろうか。橋本と田中の出足は素晴らしく、完全にヴィッセルペースに。しかも、当然のようにベガルタの弱点朴柱成の左サイドを狙ってくる。赤嶺とウィルソンは、押し込まれた事で精度の悪いフィードを受ける事になり、伊野波と北本に押さえ込まれ、攻撃の形が中々作れない。
 前節で世界に名をなした都倉は、すっかり自信をつけた模様で、高さと強さでベガルタCBを悩ませる。そこに、野沢の配球、大久保と吉田のベテラン2人のいやらしい飛び出しが、絡んでくる。中盤で止められないベガルタは、苦労して最終ラインで守る事になった。
 前半15分過ぎくらいか、ヴィッセルのプレスが一段落したところで、ベガルタもややボールを保持できるようになる。後から思えば、その時間帯が前半唯一ベガルタペースの時間帯だった。しかし、そこで先制してしまうのだから、大したものだ。攻め込みをはね返され、左サイドで梁がボールキープ、ウィルソンのサポートから、角田がバイタルで前を向いてボールを受ける事に成功。落ち着いたスルーパス。梁が典型的な3人目の動きから抜け出し、得意の振り足の速いキックでグラウンダのセンタリング。完全に梁に視野が引きつけられたヴィッセル守備陣の裏から入った赤嶺が、全くのフリーでプッシュ、ネットを揺らした。ビューティフルゴール。
 先制された事で、ホームのヴィッセルはプレスをかけ直し、前半残り時間は猛攻を受ける事になる。ベガルタとしては、何とか中盤である程度止めて、最終ラインで落ち着いていなしたいところだが、田中と橋本の位置取りが絶妙で、どうにもならない。それでも、都倉の叩き過ぎ(しかし、見事なフィジカルだな、西野氏とも気が合いそう?だし、期待できるタレントだ)と、クロスバーにも助けられ、無失点で前半を終える事に成功。

 後半の交代カードの切り合いが実におもしろかった。
 前半、守り切られた西野氏は、ハーフタイムで一息ついたベガルタを追い込むべく、老獪な吉田に代えて、売り出し中(と言うには、以前から有名だけど)の小川を起用。小川のシャープなドリブルは、これまた厄介。ベガルタはまた押し込まれる時間帯、いや危ない時間帯が続く。それにしても、あの野沢の狙い済ました一撃、林はよく止めてくれたものだ。リードしているし、敵地だし、最終ライン勝負に持ち込まれてはいるが、最終ラインが丹念に守っているだけに、手倉森氏としてもカードは切りづらい。
 我慢を重ねた手倉森氏だが、まずは守備強化。ずっと狙われ続けていた朴柱成に代えて田村を起用したのが20分過ぎ。後方が安定し、ヴィッセルの選手もさすがにプレスは継続しきれない事もあり、ベガルタが攻め込む機会も増えて来た。
 すると、すかさず西野氏は、田中に代えて朴康造を起用、再びプレスを強化し、またも押し込んでくる。ベガルタはまだまだ我慢の時間帯が継続する。そして、80分近くになり、関口を太田に代えて投入。双方が疲弊した中、脚力のある関口は守備固めに非常に有効だった。もちろん、西野氏は諦めず、大久保に代えて茂木を投入。都倉にボールを集め、茂木、小川、さらに後方から進出する相馬が、抜け出そうとする。ベガルタの守備陣は、疲労でフラフラになりながらも、とにかく身体を当て、ファウルをしないように丹念に我慢、我慢。幾度か、サイドを突破されたが、皆がお互いの距離感を維持し、守り抜く。アディショナルタイム直前には、さすがに疲労の色濃いウィルソンに代えて大ベテラン柳沢投入。朴康造のヘディングシュートにヒヤリとする場面もあったが、これも林が見事なフィスティングで止めてくれた。

 本当に苦しい試合だったが、よくもまあ勝ち点3を奪ってくれたものだ。そして、手倉森氏が、西野氏と丁々発止でカードの切り合いを行い、とうとう押し切るのだから、何とも感慨深い。本当に嬉しい。
 けれども、ここまで押し込まれてしまった試合を見ると、喜んでばかりいられない。あれだけ、押し込まれたら、いくら粘り強く守っても、やられる時はやられる。もちろん、朴柱成を狙われるのは、もう仕方がないところがある。これは我が軍の宿命だ(これは1度語りたいと思っている)。
 しかし、ボランチを狙われた時の対策はそろそろ必要なはず。私は梁と関口と広大がカギを握っていると思っているが(これはこれで別に講釈垂れたいと思ってます)、手倉森氏はどう考え、どう手を打ってくれるか。次節は敵地グランパス戦。厳しい試合が続く。氏の采配に期待したい。
posted by 武藤文雄 at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | Jリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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