2003年10月16日

ラグビーとの類似性にこだわる −偉大な先達に感謝−

 昨日ラグビー日本代表に関して、いい加減な講釈を垂れたら、掲示板にmasuda氏より早速突っ込みがあった。曰く「モールを維持しようとするとおしくらまんじゅうに負けてライン形成どころじゃなくなるのを恐れての高速展開ですから、アレはアレでいいんですよ。」

 これを読んで、昨日以上にサッカーとの類似性が、より正確に理解できた。サッカーと全く同じではないか。つまり、サッカーで「ボールキープ力」が弱いチーム(つまりキープのためのドリブルが巧くできる選手が少ないチーム)は、相手の守備が固まっていて速攻をかけられない状況でも、中盤でキープしきれないと、苦し紛れに「前に」」蹴りだすなり、「後ろに」逃げのパスを出す。ラグビーで「ボールキープ力」が弱いチーム(つまりモールのおしくらまんじゅうに勝てる選手が少ないチーム)は、相手の守備が固まっていて速攻がかけられない状況でも、ライン形成どころでなくなると、苦し紛れに「前に」蹴りだすなり、「後ろに」逃げのパスを出す。

 こう整理すると(整理できているかどうかはさておき)、自分の幸福を改めて感じる。現在のサッカー日本代表チームが、世界のどの代表チームと対しても、相当な「ボールキープ力」を持つ事ができ、相応の抵抗が可能な事を。

 思えば、私がサッカーをまともに見始めた約30年前。日本代表の「ボールキープ力」は、アジアの中でも決して優れたものではなかった。それに対する改善の手法は明確だった。1968年のメキシコ五輪銅メダルチームのコーチ岡野氏(前協会会長)は、「日本は世界一ボールコントロールが下手な国だ。その対策としては、幼少時からボールになじむ必要がある」と論陣を張った。幸いにも、日本の現場にはその問いに堂々と応える事のできる天才的な指導者がいた。

 枚方FCの近江達氏は、ジュニアレベルにおいて、卓越した理論に基づきボール扱いにすぐれ知的な判断ができる選手を多数育成した。藤枝東高の故長池実氏、静岡学園の井田勝通氏らは、ユースレベルにおいて技巧に優れ勝負にも拘泥できる有能な選手を多数輩出した。

 このような天才的指導者を先駆者として、日本中のサッカーおじさんが(おばさんもいました)技巧を重視した選手育成を行い、今日では日本中から技巧的で野心あふれる若者が次々に登場する事と相成った。かくして、我々は「ボールキープ力」に苦労しない代表チームを保有している。そのチーム運営に多々問題があるにせよ(その点に対する怒りは大きいのだが)、私はその幸福を噛み締めている。
posted by 武藤文雄 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。