スコットランドとの大健闘の次は、強豪フランス。
フランスのラグビーには、そこそこ思い入れがある。私が世界のラグビーを初めてじっくり愉しむ事ができたのは、87年の第1回ワールドカップ。この大会で印象的だったのはまずフランス。それまでラグビーと言うものは最後は肉体能力で勝負がつくと考えていた私の偏見を打ち破る美しい「フットボール」だった。他国のパス回しが、比較的一本調子なのに対して(もっとも豪州やNZのそれは一本調子でも高速かつ正確なのだが)、フランスのそれは左右どちらに行くか、長短どこに届くか、見事に意表をつく変化が絶妙。さらに当時の主将FBのブランコが、独特のタイミングでラインに加わり、受け手として変化をつけ、さらにパス出し、突破も担当する縦横無尽さ。準決勝の豪州戦の終了間際の逆転劇には、本当に興奮したものだった。80年代の「フランス」と言えば、プラティニ将軍が率いる華麗なMFのパス回し。フランスラグビーも、サッカー同様、技巧と知性を組み合わせたパス回しが愉しめるのも、面白かった。
そのフランスとの戦い。日本はスコットランド戦同様、激しく知的に戦った。スコットランド戦同様、タックル、ラインアウトはよかった(さすがにスクラムはやや劣勢だったが、破綻はきたさなかった)。またペナルティキックも素晴らしい精度で着実に加点。さらにフル出場したSOミラーが、独特の溜めを作り変化をつける。前の試合で(私なりに勉強した)モールでのキープも(ウィリアムズの助言通り?)改善されたように見えた。本当に素晴らしい試合を見せたと思う。
しかしながら、戦闘能力はやはり格段に相手が上。フランスは、スコットランド以上に単独で敵を抜き去る技術が高いと見た。ボールを持ってのステップワークが、速い事も速いが、何とも軟らかい。ゴールライン前(ラグビーもゴールラインと呼ぶのだろうか)での攻防で、その差が顕著に出た。
ただ残念なのは、敵キックオフ直後の攻防。立ち上がり早々の先制時(3−0とリード)、後半追い上げた際(20−19と1点差に追い上げる)、それぞれの敵キックオフ直後に、巧くボールをキープできずに、日本陣でボールを奪われ、すぐに失点してしまった。あの2つの場面、巧く切り抜けられれば、相当戦えたのではないかと思うのだが。
2003年10月20日
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