2007年07月25日

アジアカップで勝てない韓国

 韓国はよい試合をしながら、イラクを攻めきれずPK戦のすえ敗れた。

 前半はお互い慎重に戦い互角の攻防が続いた。後半は韓国が鋭い出足でイラクのパスをつぶし幾度と無く攻め込む。何度もFKから好機を掴むのだが、もう1つ精度が足りない。韓国は後半も終盤に入り、(崔相国の負傷もあったが)李東国を投入し、゙宰湊との2トップで無理攻めを狙う。結果的にイラクも逆襲から好機をつかめるようになるが、両国とも決定機に至らず。 延長は、さすがに韓国に疲労が目立ち、イラクが攻勢に立ったが決定機を活かせずそのままPK戦となった。

 イラクはこの日は褒められた出来とは言えなかった。主将のストライカのマハメド、天才肌のボランチのアクラムが、韓国の執拗なプレスに沈黙してしまったからだ。それでも、最終ラインが我慢を重ね、韓国のプレスが緩くなった延長戦はペースを掴み、オープン攻撃から決定機を幾度か掴んだ。戦闘能力的には、日本、韓国、サウジ、イラン、豪州の5ヶ国に、イラクは完全に入ってきたと言ってよいだろう。イラクのようなスキルフルでビルドアップをしっかりしてくるチームが、完全にアジアの強豪に復活してきた事は日本にとって、短期的には(南アフリカ大会出場権獲得への障害と言う意味で)困った問題になるかもしれないが、長期的には(将来ワールドカップ優勝を目指すためにはアジアのレベルアップが必要だと言う意味において)非常によい事だと思う。ここにウズベク、オマーン、北朝鮮、ベトナムのような「サッカーに対して真摯な国」が加わってくれば面白いのだが(ベトナムはフィジカル的にきついかな)。根底から考え方を変えない限り、カタール、UAE、中国は、半永久的に上位には加わってこないだろうから、これらの2番手国に対する期待は大きい。

 試合間隔が短く、前の試合がPKまでもつれ込んだ韓国が、走力でイラクを圧倒したのはさすがとしか言いようがない。今大会は朴智星、薛g鉉、李榮杓、金南一、李乙容と言った中心選手が負傷で離脱していたのが痛かったと言う事だろう。Jリーグがらみの、金珍圭、金正友、゙宰湊の3人が、中核と言ってもよいガンバリを見せていた。彼らは皆とてもよい選手だが、さすがに韓国代表の屋台骨と言うには、まだまだ。彼らがそこまで中心にならなければいけない事そのものがメンバ編成の厳しさをうかがわせた。
 一方で、今大会の韓国はこのような「次世代」の選手が「中核」としての経験を積んだと言う意味では、非常に大きな大会となった。この大会を経験した金正友ど宰湊のJでのプレイは非常に愉しみだ。

 86年のメキシコワールドカップ。アジア枠は2国で東西に分けて代表権を争った。東の代表は言うまでもなく韓国(54年大会以来の久々にワールドカップ代表だった)。「木村和司のFK」「メキシコの青い空」などの伝説を生んだ通り、最終予選の相手は我々だった。西の代表はイラク。イラン−イラク戦争が真っ盛りの時期で、ホームゲームを全く戦う事ができない状態での代表権獲得は驚異だった。両国の死闘を堪能しながら、21年前を思い出したりもした。
 上記86年以降、ワールドカップも五輪も全て本大会連続出場と、アジアの予選であれだけ見事な強さを見せ続ける韓国。一方で韓国はこの準決勝敗退で、92年大会以降5大会連続で1度も決勝進出を果たせない事になった。 これはちょっと不思議な気がする。
posted by 武藤文雄 at 22:10| Comment(1) | TrackBack(1) | 海外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
韓国なんかどうでもいいので、こっちの戦評を
Posted by at 2007年07月26日 01:52
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Excerpt: アジアカップで勝てない韓国 : 武藤文雄のサッカー講釈 とりあえず日本の決勝相手が韓国にならなくて一安心と思っていたら、案外世間様には「日韓戦が良かった」という人が多くて驚き、もう僕は完全に向こうが..
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Tracked: 2007-08-04 19:39
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